内海武士博士の基本計画

英和翻訳: スティーブ・マッカーティ

グローバル大学機構の概要 (1995)

グローバルサービス信託基金 (GSTF) と
教育・医療グローバル情報基盤国際連合 (1997)

「新興グローバル電子遠隔学習」
国際ワークショップ・学会 (1999)

内海武士博士
1994年ペリー卿賞受賞(遠隔教育分野での最優秀貢献賞)
1999年ベンジャミン・フランクリン賞受賞(宇宙地球水先案内賞
低コスト・簡易アクセス遠隔教育コンソーシアム(CAADE)創立者
グローバル大学機構(GUS)名誉学長
グローバル大学機構技術と相互協力副学長
グローバル・システム分析とシミュレーション協会/米国(GLOSAS/USA)会長
http://www.friends-partners.org/GLOSAS/
電子メール: utsumi@columbia.edu

グローバル大学機構の概要

グローバル(電子)ユニバーシティ(GU)コンソーシアム{トレードマーク}は、グローバル・システム分析とシミュレーション協会/米国(GLOSAS/USA)の部門的な活動です。GUの目的は、電気通信や情報技術の利用を介して、国際教育交流の質とアクセスを改善向上することです。GUの主な活動は、国境を超える世界的規模の電子教育を達成するために、相互協力する機構を作り、現在行われている教育交流を世界に拡大組織化することです。GUは、現在世界の最も優秀な教育の機会が十分供給されていない発展途上国の人々に、それを全力を尽くして提供する方針です。学習者は、一つのキャンパスでアクセスできる規模よりもずっと多様な教育の哲学、教授法、コースなどの教育情報にアクセスできるようになります。これは「21世紀版フルブライト交換プログラム」とも呼ぶことができるでしょう。

過去約二十有余年間にわたり、GLOSAS協会は先駆者的役割を果たしてきました。この協会は、(当時の米国通商長官故マルコム・ボルドリッジの援助をえて)米国からデータ通信のネットワークを他の国(特に日本)に拡張させたり、日本政府の電子メールやコンピュータ利用の遠隔会議に関する電気通信規制緩和などに貢献してきました。日本の改革にならい、多くの国々も同様な改革を遂げてきています。その結果、1995年までに、インターネットへのアクセスは75ヵ国で、電子メールは150ヵ国で出来るようになりました。

GLOSASは、グローバル講堂(GLH){トレードマーク} という、多方面から多方面へのマルチメディアによるインタラクティブ(相互作用)テレビ会議を毎年行なってきました。途上発展国からもアクセスできる多様な低コストのメディアを用いて、韓国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、北・南米、ヨーロッパ全体、スカンジナビア、中近東、ロシアなどからの参加がありました。こうしたデモを通じて、グローバル電子遠隔教育分野を創立する運動のネットワーク作りに役立ちました。

最近GLOSASは低コスト・簡易アクセス遠隔教育コンソーシアム(CAADE)を設立しました。CAADEは最新技術による、高性能の新しい電気通信の基盤を開発してデモを行います。この基盤は、次のコンビネーションにより、より低コストで、効果的なものとなります:1)電話回線で通信するコンピュータ利用のマルチメディア・システム、2)低から中速度の地上系のインターネット、3)無線による電気通信、4)直接デジタル衛星放送などの総合技術であります。これはまた、新しい遠隔教育のモデルにもなります。この基盤は、より豊かな教育環境へのアクセスを改善しながら、教師と学習者との情報交換と相互交流も増進します。その結果、米国内(そして近い将来には海外諸国でも)、今までにアクセスできなかった人々に改良改善した教育を提供できるようになります。このアプローチは、混雑しているインターネットへのプレッシャーの解消にも役立ちます。

近い将来には、ノートパソコンを使用する学習者が、遠隔僻地にいても、米国国内からそのような教育指導を受けられるようになります。未来的には、世界のどこからでも受けることができる ようになります。グローバル大学からの学位修得も可能となります。また反面、多くの教師や教授が退職後でも自分の研究室や家から、普通の電話回線を介して世界に放送できるようになります。

グローバル大学(GU)は、既に諸国の著名な教育機関、情報技術専門家や企業者の支持を受けています。グローバル(電子)大学機構の概念は進歩的で世界中に先例がありません。GUは世界の平和や発展維持のために、最も広い規模で協力的体験的学習の機会を提供しようとしています。これは、グローバル電子遠隔教育の夜明けといえます。

グローバル・システム分析とシミュレーション協会/米国(GLOSAS/USA)は教育的な奉仕活動を果たす非営利公的組織です。GLOSAS/USAの最終目的は、分散型相互作用するコンピュータおよびゲイミングをするシミュレーション機構に基づく、グローバル分散決定支持システムの設立です。それは、各政府の意思決定者やその後継者たちが携わる紛争解決、危機管理や協力交渉の方法などを訓練するためのもので、問題分析、政策立案や評価などにも役立ちます。それは諸国を繋ぐ分散型コンピュータネットワーク上の会議システム、データベースとシミュレーション・システムの総合で達成します。いくつかのシステムが相互に繋がれ、グローバル神経のようなコンピュータネットワーク(内海武士が1981年に提案した概念で、Al Gore米副大統領が演説に使用された)が構成されます。全体のシステムが、それぞれの国のサブシステムの並列処理で単一のシステムのように処理されます。ここでは、自分のサブモデルとデータベースを持つ各ゲーム・プレーヤーがニューロンに相当し、インターネットの結節点がシナプス(接合部)に相当し、インターネットがグローバル脳の神経系となります。

http://www.friends-partners.org/GLOSAS/Global_University/GU_Synopsis/Synopsis_5-8-95.html の英和翻訳

グローバルサービス信託基金 (GSTF) と
教育・医療グローバル情報基盤連合体

教育と医療は、あらゆる社会の基本です。この連合の主な目的は、グローバル村の市民を養成するために、世界的な電子遠隔教育・医療についての認識・理解を振興することです。特に世界中のだれもが、いつでも、どこでも、教育にアクセスできる機構を構築することです。

主な目的は、2005年、2010年、2015年の将来を透視しして、グローバル情報基盤の設立と利用の振興を加速するための政策提案を作成することです。国際的多分野の非営利団体の連携で、世界に貢献しようとする意図を持つ最も優秀な教育と医療の機関からの社会奉仕で達成します。それは、特に有料のプロバイダーが普及していない多くの発展途上国の農村や隔離された僻地の公益のためです。

目標は、1)学際業際的協力で、それぞれの国や地域の目的を低コストで達成する連携をまとめること、2)それぞれの分野で、連携と目的の実行のガイドラインを作成すること、3)それぞれの国や地域の目的を達成するために、主に日本、北米、ヨーロッパの公共資金や産業界から資金を募ることです。

現在改善しながら拡大しているインターネットは、まもなく将来の電気通信の主なメディアとなります。現在、大多数の国に拡張されていますが、いまなお低速度から中速度の状態です。遠隔教育のためのテレビ会議システム、インターネット電話通信やワールド・ワイド・ウェッブ (WWW)、そして遠隔医療のための高解像度によるイメージ伝送通信などは、国際衛星による広帯域高速度のインターネットを必要とします。発展途上国に広帯域高速度のインターネットを展開させるために、グローバルサービス信託基金Global Service Trust Fund (GSTF)が資金を供給します。GSTFは、米国の連邦通信委員会(FCC)の共同サービス基金(Universal Service Fund)と同様に、10年間をかけて、G7の国々のODA(海外開発援助基金)から合計約数十億ドルの規模の資金を集める計画です。教育・医療グローバル情報基盤連合体(International Coalition for Global Information Infrastructure {GII} in Education and Healthcare)は、このグローバルサービス信託基金(GSTF)を創立します。遠隔教育と遠隔医療の相互協力によって、両分野が広帯域インターネットを共有すれば、コスト削減が可能となります。広帯域インターネットのための国際協力がないと、グローバル情報基盤(GII)が空想のものとなってしまいます。

GLOSAS/USAは、各地域の連合体形成を振興しています。 地元の大学・中高校や図書館、病院、職業訓練センターなどのような公的機関が連合体を作れば、低コストの無線による広帯域インターネットによって相互に繋ぐことができますし、また、それぞれのユーザへの直接接続や機関内の接続の仕方を自立的に解決することもできます。地元の連合体ができたら、狭い口径の衛星用アンテナ(将来には広帯域衛星をも利用して)で国際的に連合体同士のネットワークが作れます。

高品質で信頼性ある音声の伝達は、グローバル電子遠隔教育の最も重要な要素です。それには広帯域インターネットへのアクセスを地球規模に行ないうることが絶対必要不可欠となります。多言語・多文化のアプローチもインターネット利用に求められていますが、グローバル・サービス信託基金(GSTF)のとりまとめによって、学際的なアプローチができます。

http://www.friends-partners.org/GLOSAS/Tampere_Conference/GSTF/GSTF.html の英和翻訳

「新興グローバル電子遠隔学習」国際ワークショップ・学会
フィンランド、タンペーレ大学、1999年8月9日〜13日

ネットワークを利用した遠隔学習に関する国際会議

デジタル革命と経済のグローバル化の出現により人類は新しい時代に突入しようとしています。世界は知識集約型社会へと進んでおり、情報技術や能力が社会や経済の発展を推し進める原動力となっています。この変化によって引き起こされるもろもろの問題は、もはや伝統的な教育のパラダイムでは解決できません。このような時代に効果的な学習を行うためには、より進んだマルチメディア教材が必要となりますが、これらは高速インターネットと関連する応用ソフトを配布することで広範囲に普及しうるものと考えられます。遠隔教育や遠隔医療の分野でこれらを開発し効果的に低コストで利用できるようにすることは、世界のすべての人々に教育の機会を与え、世界市民としての素養を身につけるため不可欠となっています。

1999年8月9日から13日まで、フィンランドのタンペーレ大学とタンペーレ工科大学の協力で、GLOSAS/USA(グローバル・システム分析とシミュレーション協会/米国)は、新興グローバル電子遠隔学習に関するワークショップと国際会議を行ないます。このイベントは、次の組織から支援を受けました:アルプリント社(フィンランド)、ブリティッシュ・カウンシル(英国)、低コスト・簡易アクセス遠隔教育コンソーシアム (米国)、フィン・エアー、フィンランド教育省、国連支援交流財団(米国・日本)、全米科学研究財団(NSF)、パン・アメリカン保健機構(北・南米)、ピクチャー・テル社(米国)、ソネラ社(フィンランド)、ソロス財団、国連開発局、米国国際開発局 (USAID)、米国情報局(USIA)、世界銀行の情報化開発振興局(infoDev)。

目的と結果

この学会の目的は、次世代の世界的規模の広帯域高速インターネット(45メガバイト/秒)の設立を集約的に計画するものです。この広帯域インターネットを、無線と衛星で、アジア太平洋、北・南米、ヨーロッパ/アフリカの世界3地域に分けて構築します。グローバル・サービス信託基金(GSTF)を資金源とする広帯域インターネットの設立に含まれるものとしては、情報の基盤とその内容、グローバル大学機構(GUS)の制度化などがあります。

この会議の間に、日本・北米・ヨーロッパなどの資金源に申し込むパイロットプロジェクトの計画書の作成をいたします。世界各地域から世界銀行(InfoDev)に提出する約50万ドルずつの「概念開発」の計画書も用意いたします。

グローバルサービス信託基金 (GSTF) の設立

米国の連邦通信委員会(FCC)の共同サービス基金(Universal Service Fund)と同様に、グローバルサービス信託基金は、10年間をかけて、G7の国々のODA(海外開発援助基金)から合計約数十億ドルの規模の資金を集める計画です。教育・医療グローバル情報基盤連合体 (International Coalition for Global Information Infrastructure in Education and Healthcare) は、このグローバルサービス信託基金GSTF(Global Service Trust Fund)を創立します。

グローバルな広帯域インターネット

現在改善しながら拡大しているインターネットは、まもなく将来の電気通信の主なメディアとなります。現在、大多数の国に拡張されていますが、いまなお、低速度から中速度の状態です。先進国における広帯域インターネットのバックボーン・ネットワークの発展は、高速度インターネットへのアクセスを大学教育や医学の機関まで拡大しています。特に商業ネットワーク・プロバイダーが普及していない多くの発展途上国の農村や隔離された僻地の人々には、この高速度インターネットを介して、マルチメディアによる遠隔学習にアクセスすることが出来る期待がきわめて高いです。広帯域インターネットを介して高品質の遠隔学習が出来る可能性を現在調査し始めていますが、それが供給される折には、多くの人々にすぐ直接に役立つようになるでしょう。

世界的規模の広帯域インターネットは、東京大学をはじめ、日本の大学病院間の衛星医療情報ネットワーク(MINCS-UH)の技術を参考にするものです。現在、二十有余の病院が医療診断のような情報交換のために、広帯域(45メガバイト/秒)デジタル衛星による双方向の通信チャネルで、ハイビジョン(HDTV)にて相互に接続されています。

MINCS-UHは、診断に役立つほどにイメージ通信の質が高いにもかかわらず、インターネットに必要なTCP/IPのプロトコールが含まれていません。国際的広帯域インターネットのバックボーンの幹線を構築するために、MINCS-UHの技術とTCP/IPの技術との統合について、現在テレグローブ社との話し合いを始めています。

遠隔医療のデモ

この学会で、ニューヨーク市のコロンビア大学の付属病院が遠隔地におけるエコー心電図検査のデモを行ないます。タンペーレで踏台昇降運動をしている患者のエコー心電図が、診断のためにコロンビア大の病院に送られ、そこで心臓の三次元のイメージも作られます。両方のデモがISDNとインターネットで、世界中の参加者に送信される予定です。又、エール大学医学部の病院はウエッブによる遠隔医療とコンピュータの画面で現実的に反応する人間の心臓のバーチャル・リアリティのモデルのデモも行ないます。

内海武士博士
プログラム委員長

http://www.friends-partners.org/GLOSAS/Tampere_Conference/Flyer/4-24-99.html の英和翻訳

英和翻訳、ウェッブページ:
香川短期大学教授 スティーブ・マッカーティ
バイリンガリズムと日本学

mccarty@mail.goo.ne.jp
Updated on 12 February 2003
グローバル大学アジア太平洋機構
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